ヘモグロビンとは
私たちの血液の成分は、赤血球、白血球、血漿、血小板からできています。
ヘモグロビンというものは、この赤血球の成分でそのほとんどをこのヘモグロビンが割合を占めており、約2、3割程度にたんぱく質と脂質が含まれています。
ヘモグロビンには鉄分が含まれており、体内の酸素とこの鉄分が結びついて、血液となって全身へ酸素を運ぶ働きがあります。
ヘモグロビン値が低いとどうなるの?
ヘモグロビン値が低いと言われる値は、男性で12g/?以下、女性で11g/?以下とされています。
ヘモグロビンが低い状態は、体内中の鉄分が少ないということになるので、貧血という状態になります。
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貧血の主な症状は、めまいや動悸、息切れ、体のだるさ、集中力の低下などが挙げられます。
鉄分が少ないということは、体内に送られる酸素の量も減るためこのような症状が現れます。
中には、貧血の症状から、他の病気が見つかる場合もあります。
それは、体の中で臓器から出血をしている場合や、骨髄の異常による再生不良性貧血、腎臓病による腎性出血、がんによる出血などでも、貧血の症状が現れます。
ヘモグロビン値が低いと言われたら、単に貧血以外にも、大きな病気を抱えている場合があります。
ヘモグロビン値が高いとどうなるの?
逆に、ヘモグロビン値が高いと言われても注意が必要です。
男性では18g/?以上、女性では16g/?以上で高いと言われます。
ヘモグロビン値が高いと脱水症状ということもありますが、他には多血症という病気が考えられます。
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これは、血液の赤血球数や、ヘモグロビン値が高くなることで、血液がドロドロになり高血圧になりやすくなります。
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また、皮膚のかゆみや視力の低下、頭痛などが起ります。
それ以外にも、血栓ができやすくなり、脳梗塞などのリスクが高くなります。
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その治療は、状態に応じて化学療法や瀉血(しゃけつといい、血を抜く治療)などが行われます。
ヘモグロビンは低すぎてもリスクはありますが、高すぎることでも重大な病気が潜んでいることがあるため、注意が必要です。
ヘモグロビンを増やす方法
ヘモグロビンを増やすためには、医療的なアプローチと、食事面からのアプローチをご説明します。
まず、鉄欠乏性貧血などの貧血状態には、フェロミアという鉄剤の内服治療を行ないます。
ヘモグロビン値によっては、鉄剤の点滴を行なうことや、内服と併用することがあります。
貧血が酷い状況では、輸血が行われます。
次に食事面からのアプローチです。
まずは、食事を摂る時の基本は三度の食事をしっかり摂ることです。
主食は、ごはん、パン、麺類、などの炭水化物です。
主菜は肉、魚、卵などのたんぱく質、副菜は野菜や海藻類などのビタミンやミネラルを含むものとなります。
たんぱく質は特に、ヘモグロビンを作る素となります。
また、鉄分とビタミンCを意識的に摂りましょう。
鉄分はレバーや豚肉、あさり、小松菜などに多く含まれています。
ビタミンCは体の中の鉄分が効果的に吸収できるように助ける働きがあります。主に野菜や果物に含まれます。
貧血気味の方は、是非日々の食事からヘモグロビンを増やせるような食事を心掛けましょう。