過換気症候群の原因や症状と対応、治療方法

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過換気症候群の原因

過換気症候群の原因は、主に精神的なストレスが原因で起こります。

過度の緊張、不安感、恐怖、興奮、疼痛によって自分の意識と反し浅い呼吸数が多くなります。

呼吸が多すぎると血中の 酸素が多くなり二酸化炭素濃度が下がってしまいます。

その結果血液のバランスが崩れてPHがアルカリ性に偏り(呼吸性 アルカローシス)さなざまな症状が出現します。

呼吸がしにくく息苦しさを感じると、うまく呼吸をしなければと無意識に呼吸が多くなり、ますます症状が悪化していきます。

これは10代から30代の若い女性に多く見られますが、男性にも現れることがあります。

どちらかと言えば、真面目で神経 質、心配性、繊細な性格の人が多いです。

 

過換気症候群の症状

主に下記の症状がみられます。

・手足や顔、口の周りにのしびれ
・息がしにくい、胸が締め付けられる、息苦しい
・頭がぼんやりして、何も考えられなくなる
・めまい
・意識消失(失神)
・浅い呼吸を何回もする
・不安感
・末梢性テタニー症状(手足がしびれて、手の親指が手のひらの方向に曲がり他の指は真っ直ぐ伸び硬直する)
・脈拍が多く、動悸がする

 

過換気症候群が出た時の対応

まずは静かな場所に移動して、気持ちを落ち着ける様にしましょう。
①どこかに座るなどして、安静にする
②自分自身に「大丈夫、落ち着いてリラックスして」と声をかける
③お腹に手を当てて、ゆっくりと腹式呼吸をする
④息をゆっくり吐く様に意識する

周りに介助者がいる場合
①フラフラしている場合は、身体を支えてあげて転倒防止に注意する
安全な場所で休ませる。
②「大丈夫だよ、落ちついて」と安心する様な声をかけてあげる
むやみに騒いで不安を与えない様にする
③ゆっくりと数えながら腹式呼吸させる様にする
④背中を軽くマッサージしてあげるのも効果的
⑤落ち着いてきたら、ゆっくり会話をして不安を取り除いてあげる様にする

症状が落ち着いたら、念のため医療機関を受診しましょう。

もし症状が良くならなかったり、他の所見がある時は救急に連絡して下さい。

他の疾患の場合もあるので躊躇わないで連絡しましょう。

・ペーパーバック法は危険!
これは発作時に袋を口に当てて呼吸する方法です。
一昔前は有効と言われていた方法ですが、現在はこの応急処置は推奨されていません。
誤った方法によって窒息する事故が報告されています。
自己判断で行うことは危険なのでやめてください。

 

過換気症候群の治療方法

まずは医療機関を受診して、他の疾患(心筋梗塞、不整脈など)がないかを検査します。

医師の問診により、発作が起こった時の状況やこれまでの既往歴を聞かれるので正確に応える様にしましょう。

必要に応じてSPO2(経皮的動脈血酸素飽和度)測定、心電図、胸部レントゲン撮影、血液検査が行われます。

発作時にSPO2の低下がなく正常値であり、発作が落ち着いた後のバイタルサイン測定(血圧、脈拍、呼吸数)や他の検 査も異常なければ、過換気症候群と考えられます。

頻繁に過換気症候群の症状がある人であれば、日常生活に影響を及ぼす可能性もあります。

専門医の心療内科や精神科を受診して投薬治療やカウンセリングを受けると良いでしょう。

自分なりに、どんな状況で発作が起こりやすいか、発作が起こった時の呼吸方法や落ち着かせ方を事前に知っておくことも大切です。

※日常生活として注意すること
・規則正しい生活をおくる
・自分なりのストレス発散方法(好きなことや趣味など)を見つけて、ストレスを溜め込めない様にする
・身体の疲れがあるときには、休養を取り睡眠をとる
・緊張して呼吸が早くなりそうなときにはお腹に手を当ててゆっくり腹式呼吸するようにする
口呼吸の人は普段から鼻呼吸や腹式呼吸を意識し練習するのが良い

 

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