目次
発熱について
発熱の原因
発熱は様々な原因によって引き起こされますが、主な原因とされているのは感染症・炎症性疾患・悪性腫瘍の3つです。
中でも感染症は基礎疾患を持たない健常者においてもしばしばみられるもので、全身のあらゆる箇所で感染を起こす可能性があります。
ウイルスや細菌感染に伴うものが多く、感染症による発熱の多くは一過性で次第に良くなりますが、なかには髄膜炎や腎盂腎炎など早急な治療が必要となる疾患もあります。
炎症性疾患に伴う発熱は見逃されることもしばしばありますので、繰り返す発熱や全身倦怠感は病院を受診すべきと言われる理由はここにあります。
炎症性疾患の背景は自己免疫性疾患によるものが代表的で、これは自分自身の組織に対して抗体ができることで、本来は起こらないはずの炎症を来してしまう疾患群です。
悪性腫瘍はいわゆる癌で、細胞の過剰な自己増殖によって引き起こされる悪性疾患です。
癌の患者は、しばしば腫瘍熱と言われる発熱を起こしますが、一般的には癌の周辺症状も多くみられるはずなので、発熱があるからといって即座に悪性腫瘍を疑う、というのはあまり一般的なことではありません。
発熱した時の対処法
発熱の原因は様々ですので、その対処法も多岐に渡ります。
ただし、大事なことは「繰り返す発熱」「意識障害やその他の全身症状を伴う発熱」「異常な高熱」などは放置せず、最寄りの医療機関を受診しておくことです。
また、転んで怪我をした後や抜歯後などの発熱は、増悪しやすい感染症を示唆するので、これも放っておかず、かかりつけ医に相談しておくことが大切です。
夏場など、熱中症をきたしやすい環境下での脱水と発熱があった場合は、十分な水分補給をまず行うことと、症状が一向に改善しない場合はやはり受診しておくことが欠かせません。
一般的な発熱への対処としては、適切な水分補給を行うとともに、服や布団を調節し、極端に寒がらない程度には薄くする必要があります。
熱の放散は無用な体力の消耗を防ぐことにもつながります。
解熱剤の使用は基本的に処方医の指示に従ってください。
解熱剤自体が根本治療となるわけではありませんので、無用な乱用は避けるべきだということは覚えておく必要があるでしょう。
新生児の発熱の注意点
新生児の発熱もほとんどは深刻でないウイルス感染症によるものですが、少数に敗血症や細菌性髄膜炎といった重篤な感染症が含まれています。
特に新生児は免疫能力が低く、重症化しやすいことも特徴なので、発熱に加えてけいれん・嘔吐・活動性の極端な低下などがみられた際はかかりつけ医に相談してください。
新生児の場合は、38度を目安として発熱が継続する場合は受診を要しますが、体温調節機能の未熟さゆえに体温が上がってしまうこともしばしばあります。
したがって、部屋が極端な環境となっていないか、極端な厚着となっていないかには普段から注意しておくようにしてください。
幼児の発熱の注意点
幼児の発熱は珍しいことではなく、新生児と比べて比較的免疫機能が発達する幼児期においては、深刻な事態に陥ることは稀ですので、落ち着いた対応が大切です。
知っておくべきことは、仮に数日感40度前後の熱が継続したとしても、後遺障害を残すような臓器障害を引き起こすことはほとんどないということです。
したがって、多少熱がありぼんやりしている程度であれば、積極的に解熱剤を用いて対応するのではなく、適切な水分・栄養補給と休息で十分な回復を見込めます。
ただし、開眼しているにも関わらず
視線が合わない
言動が意味不明
脱力している(力が入らない・歩けない)
呼びかけに反応しない
すぐに眠ってしまう
意識がない
などのケースは重篤な疾患を示唆している可能性があるので、早急な受診が必要となります。
子供の発熱の注意点
基本的には前述の「幼児の発熱の注意点」と同等です。
ただし、子供の場合はより活動性が高くなっていることから、発熱の原因もさらに多岐に渡ります。
特に、転倒後からの発熱などは、創部からの感染によるものであることもあります。
傷口をよく観察し、極端に創部の腫れが強い・熱感がある、などといった場合には放置せず、かかりつけの医療機関を受診するようにしてください。
このようなケースの受診先は必ずしも皮膚科でなくとも、一般内科や小児科でも対応できますので、通い慣れた医療機関に受診することをおすすめします。
発熱を下げる方法
発熱を下げる方法として最も望ましいのは、現疾患からの回復です。
ただし、ウイルス感染による一般的な感冒などに対して、抗生剤投与を行うことは本質的な治療ではありません。
抗生剤は細菌に対する治療であって、ウイルス治療を目的としたものではないからです。
症状が強めに出ているケースでは、保護者の方から抗生剤を希望されることもよくありますが、この点を念頭に置き、よく医師の診断と治療に対する説明を受けるようにしてください。
どのようなケースであっても、適切な水分・栄養補給と休息が発熱に対する最善治療となります。
解熱剤自体も根本治療とはなりませんが、発熱による体力消耗を軽減することはできますので、極端な発熱が続き、食事摂取もままならないような場合には使用することも好ましいと言えます。
ドラッグストアなどでも解熱剤を購入することはできますが、基礎疾患やアレルギーなどがある場合は適切な薬剤選択を行うためにもかかりつけ医をつくり、定期的なアドバイスを受けておくのが良いでしょう。
発熱時のお風呂
発熱時のお風呂は避けるようにと慣習的に言われてきましたが、これは体温上昇による体力消耗や脱水症状を誘発する可能性があるためです。
したがって、発熱があるにも関わらず飲水が十分に行えていないケースや、体力の消耗が著しい場合には避けておくことが望ましいと言えます。
このような場合は、濡れタオルによる清拭で清潔を保ち、汗を拭き取るにようにしてください。
そうでない場合、つまり発熱はあるがある程度飲水は行えており、全身状態も落ち着いているのであれば、シャワーやお風呂に入って清潔を保つことは決して悪いことではありません。
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