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口内炎で唇が腫れることはありますか?
口内炎で唇が腫れることはあります。
寝ている間や、食事の時に不意に唇を噛んでしまい、口内炎が唇の裏側にできると、腫れぼったくなります。
唇の外側に口内炎ができることはありますか?またその原因は何ですか?
唇の外側に口内炎ができることはあります。
ものが唇に当たることを除いて、一番多いのはヘルペスです。
ヘルペスウイルスは普段は神経節という神経の中に存在し、体の免疫力で抑えられて静かにしています。
しかし、体力が低下した時には活性化します。
潜んでいた神経の末端の皮膚に口内炎のようなものを多数作り、痛みを伴います。
顔でも上顎神経、下顎神経という神経に潜んでいるヘルペスウイルスは、それぞれ鼻の外側や上唇、下唇からあご先の範囲に多数の口内炎や水疱(水ぶくれ)、かさぶた(痂皮といいます)を形成します。
唇が乾燥していると口内炎ができやすくなりますか?
寒い時期や空気の乾燥している土地では、唇も乾燥することをよく経験します。
粘膜は乾燥が大敵です。粘膜のすぐ下には、粘膜を潤すために口唇腺という唾液を作る組織が無数にあります。
しかし、乾燥している状態は、この潤いが間に合っていない状態です。
粘膜のバリアー機能が破綻しますので、口内炎ができやすくなります。
リップクリームやワセリンなどで粘膜を保護しましょう。
唇に出来た口内炎の治し方が知りたいです。
噛んだりしてできた口内炎では、ステロイドの軟膏(アフタゾロン、デキサルチン、オルテクサーなど)や貼り薬(アフタッチなど)を使います。
寝る前に水分を摂取した後、表面の水分を少しとってから塗布します。
どれもクリームと違って少し「伸び」が悪いです。しかし、これは唾液で流れやすいお口の中に長く薬を留まらせる工夫です。
上記の治療をまず行ってもなかなか治らない場合は、表面麻酔もしくは注射の麻酔を少しした上で、レーザーを当てることもあります。
これは口内炎が悪性(=がん)ではない前提です。
ヘルペスの場合は安静にして栄養を摂った上で、抗ウイルス薬(点滴、内服、塗り薬)を使います。場合によっては入院することも必要です。
がんが疑われる場合は、組織を一部取ってくる検査(細胞診、もしくは組織診)をして確認してから検査・治療方針を立てます。