舌の赤いできものは何?
舌は種々の原因によって、色調が変化したり、できものができたりします。
日本でも古くから健康の指標として扱われてきたのはそのためです。
舌の赤いできものに関しては、炎症によるものや、皮膚科的な発疹、急性感染症が一般的ですが、なかには悪性を含むなんらかの腫瘍によるものもあります。
小児では、川崎病という原因不明の全身血管炎によって引き起こされることもあります。
この場合、いちご舌と呼ばれる文字通りいちごのような赤いぶつぶつが舌にみられ、赤く腫れあがることになります。
舌の白いできものは何?
赤いできものの場合とほぼ同等ですが、やはり炎症によるものや発疹、潰瘍、急性感染症によるものが多くなります。
特にカンジダという真菌類の感染によって特徴的に、白っぽい病変がみられるようになります。
本来、真菌類の感染が症状として出てくるには、なんらかの原因である程度免疫力が低下している状態であると言えますが、喘息をお持ちで吸入ステロイドを継続利用されているような患者でもしばしばみられます。
また悪性を含む腫瘍が原因としても、舌の白い病変を示すことがあります。
特に舌の左右にできる白い病変は注意が必要で、がん化するケースが多いことが知られています。
喫煙やアルコールなどは大きなリスクとなりますのでなるべく避け、それでもなかなか改善しない白っぽい病変を自覚している場合は、念のために受診しておくことをお勧めします。
舌の黒いできものは何?
食事の際に舌を噛むなどすることで起きる血腫が、舌の黒いできものとしては非常に多くなります。
基本的に生命に関わるような種のものではありませんので、深刻に捉える必要はなく、自然軽快に至るはずです。
逆に自然に消退しない黒いできものは、血管腫や悪性黒色腫の可能性があります。
血管腫は良性のできものなので、大きすぎるなど何らかのトラブルを伴わない限り、治療対象となることも多くはありません。
一方で、悪性黒色腫であった場合、これは進行性の悪性腫瘍なので適切な医療機関で継続的に治療を受ける必要があります。
ただし、血管腫や悪性黒色腫を一般の方が見分けることは現実的に不可能なので、治らないできものに関しては必ず一度クリニックを受診しておくことが好ましいと言えます。
舌のできものが痛い時はどんな対処すればいい?
炎症や感染に伴う一過性の症状として痛みが出ている場合には、処方薬の痛み止めを服用し、痛みをコントロールすることになります。
アルコールや喫煙のほか、刺激性の飲食物も増悪因子となるので、症状を自覚している際は必ず避けるようにしましょう。
痛みが極端に強い、薬物によるコントロールがつかない、といった時は我慢せず、再度クリニックに相談するようにしてください。
舌のできものは何科に行けばいい?
耳鼻咽喉科、または口腔外科が好ましいです。
既にかかりつけ医がいる場合などは、一般内科のクリニックなどでも問題ありません。
必要に応じて適切な紹介を受けることができますので、まずは近隣のクリニックにご相談ください。