レイノー病とは・原因・症状・何科を受診・改善・治療法

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レイノー病とは

冷たい刺激を受けた時や精神的な緊張がきっかけで、末梢血管が収縮してしまうことで血液の流れが悪くなってしまいます。

これにより手・足指の皮膚が時間を追うごとに蒼白色や紫色などに変化して元の皮膚色に戻ります。

この皮膚色の変化が生じる現象のことをレイノー現象といいます。

レイノー病とは、冷たい刺激を受けたり精神的な緊張を受けていないにも関わらないうえ、原因となる疾患がないのにレイノー現象が起きる病気の事を指します。

レイノー病は比較的虚弱体質的な若い女性に多く見られます。

 

レイノー病の原因

レイノー病は原因として不明なことが多いですが、症状は軽度であることが多く自然に症状が出なくなって治ってしまうことがほとんどです。

何か他の病気があって起こる場合(レイノー症候群といいます)の場合は、動脈硬化などの血管疾患やチェーンソーやピアノなどを繰り返して使用したことによるもの、末梢神経炎などの神経障害、甲状腺などの内分泌障害、リウマチ、膠原病、血液成分の異常などによる場合があります。

その場合には原因となる疾患を取り除かないことにはレイノー現象は改善しません。

 

レイノー病の症状

レイノー現象は、手足の指先の皮膚の色が蒼白色→紫色→赤と順次変化していきます。

皮膚色の変化は、数分から20分程度で回復し、一時的や発作的に生じるのが特徴です。

レイノー現象が一番起こりやすいのは冬場の寒い季節で、特に暖かい場所から寒い場所に急に移り外気温が変化した場合に起こりやすいです。

夏場でも冷房の効いた部屋に入った時や、冷蔵庫に手を入れたりするなど急な温度の変化があったときに起こります。

極端に血液の流れが悪いときには冷感だけではなく、痛みやしびれ、感覚鈍麻が起こります。

血液の流れが悪い状態が長く続くようなことがあると最悪の場合、皮膚が栄養障害を起こし、潰瘍形成や壊死が起こり、もっと最悪なケースでは、手・足指の切断が必要なケースもあるので症状がなかなか改善しない方は早めの受診をおすすめします。
 

レイノー病は何科を受診すればいいですか?

レイノー現象が起こる誘因となる疾患は様々な病態が絡んでいる場合が多く、症状によって受診する科を検討したほうがよいです。

例えば、関節が痛い、指を動かすと痛いならば、整形外科などの外科系の診療科に。

リウマチを患っている方ならばリウマチ科にというような感じです。

もし、原因が全くわからないのであれば、総合内科や原因として多い膠原病専門の外来に受診をしたほうがよいでしょう。

 

レイノー病の改善・治療法

レイノー現象を引き起こす誘因を避けることが予防・改善につながります。

具体的な内容としては、
・手や足が冷えないように手袋や厚めの靴下を着用する
・夏において直接冷房に手や足をさらさないようにする
・精神的なストレスを過剰に抱え込まないようにする
・冬に車に乗る際には、暖房などで温度調節を行う
・冷蔵庫の開け閉めの際には注意する
・血管の収縮を招くため、タバコは控えるもしくは禁煙をする等
以上のようなことを心がけて実行することがとても重要となってきます。

治療法として、レイノー病に対しては根本的な治療法はありません。

上記で挙げた予防法実践することが一番有効となります。

理由となる疾患がある場合においては、その疾患の治療が最優先されます。

レイノー現象の程度が強い場合には、カルシウム受容体拮抗薬という血圧を下げる薬を使用することで、血管を拡張し、症状を和らげることもあります。

また、内服薬のみではレイノー現象が改善されない場合においては、交感神経ブロックという注射を行い血管を広げさせたり、胸部や腰部の交感神経を切除する外科的な治療を行う場合もあります。
 

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