胃下垂とは・症状と特徴と太らないという噂と治し方

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胃下垂とは

胃下垂とは文字どおり、胃が正常位置に比べて下方に下がっている状態を指します。

種々の腹部症状を訴える例もありますが、多くは明らかな臨床症状を示さず必ずしも疾患として扱われるべき病態ではないという指摘もあります。

胃下垂の原因

体内で胃を支える筋肉や脂肪組織が絶対的に少なくなる、長身や痩せといった身体的特徴は胃下垂の主要な原因となります。

また複数回の腹部手術(特に開腹手術)、出産、暴飲暴食、ストレスなどが、胃下垂の増悪因子として知られています。

胃下垂の症状

腹部レントゲン写真(特にバリウム画像)などで確認できる明らかな胃下垂を認める症例であっても、多くは無症状で経過しご自身では何らかの症状を自覚することなく進行していることはよくあります。

一方で、腹部膨満感や便通異常、食後の下腹部膨隆などは胃下垂によって生じる一般的な症状です。

胃下垂の人の特徴

長身、痩せ型は胃下垂患者によくみられる体型と言えますが、当然それらに該当しない方でも胃下垂は十分に起こり得ます。

上記のように、過度の暴食傾向にある方は胃下垂を起こしやすくなり、場合によっては胃が骨盤部にまで至る症例も確認されます。

暴食は背景に摂食障害を持っているケースがありますので、単に食生活を含む生活習慣の改善を促すだけでは十分ではないことがあります。

食行動の異常を認める場合は、時として精神科的アプローチが必要ですので、こういった方々に対しては慎重な観察と介入が欠かせません。



胃下垂は太らないって本当ですか?

広く一般的にそのように信じられていますが、実際はこの理解では原因と結果が逆転しています。

つまり、「胃下垂があるから過食でも太らない」のではなく、「過食でも太らない人が胃下垂になっている」ことがほとんどです。

胃下垂を呈する症例では痩せ型・長身で、胃の支持組織が脆弱であることに加えて、多くの場合で消化不良傾向を伴っています。

つまり、口から入ってきた食物が適切な消化プロセスを経ず胃内に長時間残存することで胃はさらに押し下げられます。

また、消化不良は強い便通不良、特に下痢傾向を呈し、飲食物の栄養を十分に取り込むことなく排出してしまい過食にも関わらず太らない循環を生みます。

このサイクルが重篤である場合、当然生命維持に必要な栄養の摂取が不良であるということになるので積極的な治療対象となることも起こり得ます。

胃下垂の治し方とかありますか?

前提として、胃下垂は単に体質的特性とも言える側面もありますので、必ずしも全例で治療が必要となるわけではありません。

まずは食生活を含む生活習慣の改善と、過度のストレスを得ない生活環境の構築が大切です。

一方で背景疾患の治療、なかでも摂食障害などの精神科疾患は見過ごされやすく、かつ予後の規定因子ともなってしまいますので、時に周囲の人々からのアドバイスで受診に結びつけてあげることも大切です。

軽度の腹部膨満感や便通障害は内科的に対症療法で対処することが多くなります。

胃下垂の診断を得ていて、かつ明らかな症状を自覚している場合は、定期的な経過観察と処方が可能な、近隣のかかりつけ医を作っておくことが好ましいと言えます。



 



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