副鼻腔炎の原因
副鼻腔は、おでこ(前頭洞)、目と目の間(篩骨洞)、目の下で鼻の外側などにある空洞(上顎洞)です。
それら副鼻腔は、鼻腔とつながっています。
この副鼻腔への炎症は、体の抵抗力が落ちている時に、鼻から細菌などが感染したりすることが多いです。
上顎洞の場合は、上あごの奥歯、大臼歯の虫歯や歯周病が原因で、上顎洞まで広がることがよくあります。
歯が原因の場合は歯性上顎洞炎、鼻から細菌感染が原因の場合は鼻性上顎洞炎といいます。
副鼻腔炎の症状
炎症がどの空洞に起きているかによります。
おでこ(前頭洞)の炎症でしたら主に頭痛、頭重が出て来ます。
目と目の間(篩骨洞)でしたら頭痛、頭重の他、臭いのセンサーの近くなので匂いや味がわからない、という影響を受けます。
上顎洞炎では、目の下のあたりが重い感じがする、時折くさい臭いがする、黄色い鼻水が出る、などが主な症状です。
副鼻腔炎は自然治癒する?
体力が落ちているときに発症することがありますので、体力回復とともに治癒することはあります。
その際、膿が鼻にしばらく出てきますので、黄色い鼻水が出たり、くさい臭いをしばらく感じたりすることがあります。
副鼻腔炎の治療方法
まずは静養と栄養補給です。
食べられるものをしっかり摂取し、ゆっくり体を休めましょう。
次に、抗生物質の内服です。
炎症の程度によっては3ヶ月間程度の長期内服することもあります。
それでも改善しない場合、鼻から洗浄液を流して洗う方法、内視鏡で膿が出るルートを確保する方法などがあります。
また、歯性の上顎洞炎であれば、歯科での治療が必要です。
歯周病からの上顎洞炎でしたら、抜歯が必要になるかもしれません。
虫歯からの上顎洞炎でしたら、神経の管(歯髄)の処置が必要になりますが、これもなかなか治らない場合、抜歯もしくは歯根の先端だけを切除する手術を検討します。
副鼻腔炎を放置しておくとどうなるのか
上顎洞炎になったすぐ、急性の時期に治療すると早く改善する見込みがありますが、放置して慢性化してしまうと治療がなかなかうまくいきません。
アレルギー性鼻炎や気管支喘息などを引き起こします。
また、長期間の炎症で、粘膜が腫れてキノコ状の良性ポリープになったものである鼻茸(はなたけ)ができることがあります。
治るまでに時間がかかり、鼻茸の除去手術が必要になることがあります。
鼻の周囲に違和感を感じた段階で、耳鼻咽喉科にかかるようにしましょう。