知らなきゃ怖い膀胱炎の原因と症状・予防・治療方法・もし放置していると…

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膀胱炎

膀胱炎になる原因を知れば予防することができますし症状を知っていれば対策をとることができます。

膀胱炎になるとすぐに治さないと腎盂腎炎などの大きな病気になったり、最悪腎機能が壊れて透析を受けなければいけない人生も考えられます。

こちらでは膀胱炎の原因と症状、治療法を紹介していきます。

膀胱炎の原因

膀胱炎はおしっこをためておく膀胱という袋に雑菌がはいり繁殖してしまうことで発症します。

膀胱という臓器の内側は粘膜で覆われていますが、その粘膜の部分に炎症が起きる状態の事を言います。

例えば
・トイレを我慢していたため膀胱内に長い時間尿がとどまり、雑菌が繁殖してしまうケース。
・疲れやストレス、風邪などをひいており体力や免疫力が落ちていたため雑菌にまけてしまうケース。
・排尿時の拭き取り方不適切であったため、尿道口に雑菌が入ってしまったケース。
・水分の摂取量が少く、尿が少ないため雑菌を排出できないケース。
・下痢をしており便自体が尿道口に付着しやすいケース。
・基礎疾患があり、免疫力が低下しており雑菌に負けてしまうケース。
・性行為で手などを介して尿道口に付着してしまうケースなど
・誰にでもある経験が膀胱炎の原因になっています。
・間質性膀胱炎のように、原因がはっきりしていない膀胱炎もあります。

男性よりも、女性の方が膀胱炎にかかりやすいのは。陰部の形状上、尿道に雑菌が付着しやすく、尿道が4センチほどと短いため(男性は15センチから20センチほどあります)雑菌が膀胱に到達しやすいという理由があるからです。

膀胱炎の症状

膀胱炎

膀胱炎の主な症状は
・何回もトイレに行きたくなる
・おしっこをしている時にヒリヒリとした痛みを感じる。
・おしっこをしたのにおしっこが残っているような感じがする(残尿感)
・おしっこの色が白く濁る。 雑菌が体の免疫機能と戦った印です。
・出血する。膀胱内の粘膜が炎症を起こしたため充血。出血します。
・腹痛が起きることもあります。腹痛が起きた時は症状が悪化しているときなので注意が必要です。
・背中や腰の痛みに感じる人もいます。
・炎症が起きているため熱がでます。

膀胱炎の予防方法

膀胱炎は普段の行動から予防できることが多いです。

・水分をしっかり取りましょう。1日1.5リットル程が目安になる量です。
・尿意を感じたら我慢せずにトイレに行き、排尿しましょう。
・ストレスや疲れが膀胱炎を起こす原因になるので、休息をとって体力を落とさないようにしましょう。
・排尿後の拭き取り方を見直しましょう。
・トイレットペーパーは厚めに巻取り、陰部を抑えるようにして拭き取ります。
・肛門から尿道口に向けて拭き取ってしまうと、雑菌が入ってしまいますので気をつけましょう。
・シャワービデは水の勢いで雑菌を尿道口内に押し込んでしまうことがありますので、排尿の都度使用する必要はありません。排便時などに使用し、水勢が強すぎないように調節して使いましょう。
・生理用ナプキンや尿もれシート、おりものシートはこまめに取り替えましょう。
特に経血の少ない日や、尿が少しだけしかもれないので予防的に使用している人は要注意です。
見た目には汚れていなくても雑菌が繁殖しやすい環境ですのでトイレの都度取り替えるほうが無難です。

性行為の後も、排尿をする、シャワーを浴びるなどして陰部の清潔を保つといいですね。

またダイエットのやりすぎは栄養不足から免疫力の低下を招きます。

体が冷えることも、血流が悪くなるので軽い運動をするなど、特に下半身の血行を良くすることが膀胱炎を予防します。

陰部を清潔にして、しっかり寝てしっかり食べる。体を健康に保つことが膀胱炎の予防にも繋がります。

風邪やインフルエンザなど、体力を落とす疾患にかからないように予防接種をきちんと受けておく事も予防になります。

膀胱炎の治療方法

膀胱炎は男性も女性も泌尿器科を受診してください。

問診と尿検査で膀胱炎か判断されます。

女性は生理の時などは尿検査無しで問診から膀胱炎という診断となり治療が開始されることもあります。

内服治療が主な治療法になります。

抗菌薬という種類の薬です。

雑菌の種類によって使い分けされています。

尿検査をするのは、どのような菌なのかをしらべてよく効く薬を処方する意味もあるからです。

ニューロキノン系
セフェム系
ペニシリン系の3種類が主な種類です。

妊婦さんや授乳婦さんには使用できない薬があったり、胃腸に負担のかかる薬だったりもするので医師が問診で処方を決定します。

内服治療では抗菌薬の濃度が血中で一定になっていないと十分に雑菌をやつけられないので、必ず、薬袋に支持されている用法、容量を守るようにしましょう。

また症状が一時的におさまったとしても自己判断で途中でやめてしまわず飲み切るようにしてください。

雑菌が復活して耐性をつけてしまうと、かえって治療が難しくなってしまいます。

もし、胃部不快感などで内服の継続が難しい場合は医師に相談すれば処方を変更してもらえます。

抗菌薬の他には痛み止めや胃薬が合わせて処方される場合があります。

高熱が出ていたり、全身の消耗が激しい場合は点滴治療が開始されます。

同じ薬剤でも、点滴の場合は代謝の影響を受けにくいため効果が早く、よく効きます。

水分摂取が経口から十分にできないひとの場合は、水分摂取の目的で点滴での補液が行われることもあります。

患者さん自身ができる治療もあります。

薬を飲んでいても、膀胱炎を治すためには自分の努力も必要です。

生活習慣 便秘

水分を摂取して雑菌の多い尿を洗い流す。

休養をしっかりとり、免疫力を上げる。

体を温め、血行を促進する。

陰部は清潔に保ち、これ以上雑菌を侵入させないようにするなどです。

医師から水分をたくさんとってゆっくり休んでくださいねなどと言われるのには、きちんと意味や理由があります。

膀胱炎は繰り返す、再発率の高い疾患なので治療後も生活に気を付ける必要があります。

膀胱炎を放置しておくとどのような障害は起こってくるのか

膀胱炎を放置しておくと、痛みや発熱などの症状が重くなります。

・38度を超えるような高熱、寒気、倦怠感が生じます。
・腰や背中、下腹部の痛みも強くなります。

膀胱炎になる人は、何らかのなりやすい原因があるため放置では治せないケースが多いのです。

放置という意識が乏しくても、市販薬などを飲みながら無理をして仕事をし続けていたりすると、結局雑菌に体が負けてしまい、症状が悪化という結果になります。

具体的には膀胱の中にいた雑菌が尿管をさかのぼり腎臓に達します。

腎盂(じんう)という場所で炎症を起こすと「腎盂腎炎」という状態になります。

腎臓は体の老廃物を出してくれる臓器ですのでこの働きができなくなると最悪は死に至ります。

高齢者や基礎疾患を持っている方は、進行が早いため注意が必要です。

腎臓では血液から不要物を濾し取っているので、腎盂の雑菌が血中に流れ出して「敗血症」という状態に陥ることがあるのです。(敗血症とは体全体の臓器が機能しなくなるとイメージしてください)

更に敗血症が悪化すると「敗血症ショック」というショック状態になります。

ここまで来ると、顔面は蒼白で、辛い倦怠感、全身の痛み、志向の混乱が始まります。

敗血症のわかりやすい目安としては、38度台の発熱がぐっと下がりますので、熱が下がった場合は要注意ということになります。

膀胱炎は最悪死につながりますので早期対応が大切です。

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