舌のやけどの治し方
舌のやけどに関しても、一般的な熱傷の治療に準じたものとなります。
まずは冷却と洗浄が欠かせません。
具体的には冷水の流水(水道の水でも構いません)でしっかりと患部を冷却しながら洗い流します。
舌のやけどに関しては、重度熱傷となっていることは非常にまれですが、深達性であった場合、水泡ができ色調が赤~白と大きく変化しているにも関わらず痛みが強く出ないケースがあります。
大量の湯を口に入れてしまった、高温の物質をふくんでしまった、などという場合は、重症度の判断に合わせて、外用剤を含む治療薬の処方を受けられますので、近隣のクリニックに相談するようにしてください。
軽度のやけどであれば、冷却と洗浄のみでも数日感で瘢痕を残さず治癒に至るはずです。
抗炎症作用のある軟膏を併用すれば、治癒にかかる時間もより短縮させることが期待できます。
舌のやけどが治らない原因
舌のやけどが治らない原因として最も頻度の多いものは、自身で想像しているよりも重度の熱傷であった場合です。
このようなケースでは、経過観察だけでは軽快が得られないばかりか、日常的な飲食物の摂取とその刺激に伴って症状の増悪をみることがあります。
外科的治療までが選択されることはまれですが、適切な治療介入が欠かせませんので、治らない舌のやけどは必ず医療機関を受診する必要があります。
その他、基礎疾患に伴ってやけどの治りが遅くなる場合もあります。
特に糖尿病をお持ちの方では、軽快までの期間が長くなる傾向にありますので、かかりつけ医によく相談の上、必要に応じた治療薬の処方を受けるようにしてください。
舌のやけどは何科で診てもらえばいいですか?
舌のやけどについても、まずは一般内科や耳鼻咽喉科による初期対応が可能です。
最寄りのクリニックを受診するようにしてください。想像以上に熱傷の程度が深刻であった場合は、専門的治療のために高機能病院に紹介されることもあります。
当然皮膚科でも熱傷治療は取り扱いますが、医院によっては口腔内の病変を扱わないケースもありますので、受診前に電話などで確認しておくのが良いでしょう。
舌にやけどのような感覚・痛みがある原因
舌にやけどのような感覚・痛みを起こしている状態を舌痛症と表現しますが、舌痛症の原因は非常に多岐に渡ります。
当然、もっとも高頻度であるのは、高温の飲食物摂取に伴う軽度熱傷によるものですが、そのほかにも唾液量の不足(口腔内乾燥)、悪性貧血、亜鉛欠乏症、静脈瘤、発疹、感染症、悪性腫瘍などによっても継続する舌の痛みを感じることがあります。
明らかなやけどのエピソードが無いにも関わらず、舌の痛みが取れない、あるいは明らかな病変が目で見て分かるという際は、念のために近隣のクリニックを受診しておくことをおすすめします。
また、深刻な疾患であることは頻度として非常に少ないですので、過度に診断を恐れる必要はありません。