高血糖になる原因
血糖とは血液中にあるブドウ糖の濃度の事です。
これは食事内容や運動量によって変動します。
高血糖になる原因は、高カロリー食や高脂肪食、運動不足、遺伝的要素によって、血糖値を下げる作用があるインスリンの分泌量の低下や、分泌されても作用されない状態になり高血糖になります。
高血糖の症状
高血糖での症状出現は、血糖値が高値にならないと症状が現れません。
そのため、糖尿病になっていても自身では気が付きにくく、健診の採血結果で指摘されることがほとんどです。
高血糖での症状は、やたらと喉が渇く、体重が減る、体がだるく疲れやすくなる、尿の回数が多いなどが挙げられます。
高血糖の治療・対処方法
高血糖の治療方法は、血糖降下薬の投与を行います。
その種類には、内服薬や皮下注射があります。
いずれも、糖尿病の状態に応じて、数ある血糖降下薬の中から医師が適切な種類の薬を選択します。
境界型と言って、糖尿病の予備軍に該当する場合は内服薬から開始になり、糖尿病の悪化に伴い皮下注射へ移行していきます。
糖尿病は完治することはないですが、悪化を防ぐことはできます。
それは運動療法や食事療法を併せて行うことです。
糖尿病の専門のクリニックでは、栄養士や運動療法のトレーナーも治療に参加する場合があります。
また、糖尿病の診断がなくても、日頃から運動不足、肥満、家族間で糖尿病の既往がある方は、食事や運動に気を付けるだけでも対処法となります。
高血糖を放置しているとどうなるの?
高血糖の状態を放置すると生命を脅かす、大変な事態になります。
高血糖の状態は、血管内の糖の濃度が濃くドロドロの状態です。
その状態では、細い血管から障害を受け、網膜症と言われる目の障害、腎症、神経障害が現れます。
網膜症では徐々に視力が低下していき、最悪失明をします。
腎症が進行するとむくみが表れやすく、蛋白尿と指摘されることがあります。
さらに進行すると腎不全から透析を必要とするようになります。
神経障害では、血液中のブドウ糖の影響で感覚を司る神経に障害を与えるため、足にチクチクした感覚が生じる細い血管が障害を受けると、次に太い血管も障害を受けます。
なかでも、脳梗塞、狭心症、心筋梗塞、足の壊死(腐る状態)の危険性があります。
脳梗塞は、糖尿病患者に大変リスクがある病気です。
脳の血管が詰まることで、手や足の麻痺、上手く話せないなどの症状が現れます。
狭心症や心筋梗塞では胸痛や息苦しさ、不整脈、足のむくみが生じます。
脳血管障害も、心臓の血管障害も悪化をすれば命に係わる大きな合併症です。
足の壊死は足への血流が十分保てなくなると、足が黒く腐っていきます。
これは、足を怪我する、深爪をする以外にも、水虫からも悪化する可能性があります。
足病変の病態によっては、切断となり自力での歩行が困難となることで一生車椅子での生活になる場合がほとんどです。
これらの症状は一度発症すると治ることはありません。
高血糖状態は少しずつ体を蝕んでいく恐ろしい病気なので、診断がなくともリスクのある方は予防と適切な治療を続けていく必要があります。