くも膜下出血とは・原因・前兆・症状・再発率・死亡率・治療方法・後遺症・治療期間と回復の見込み

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くも膜下出血について



くも膜下出血について

くも膜下出血とは

くも膜は、脳の表面にある薄い膜で、そのくも膜の下を走っている動脈にできた動脈瘤が破れて出血し、くも膜の下に広がる病気です。

脳梗塞・脳出血・くも膜下出血を「脳卒中」と総称しますが、くも膜下出血は脳卒中全体の約1割程度となります。

くも膜下出血の原因

主に、動脈瘤という血管のこぶが、血圧の変動や外からの衝撃で破れることが原因です。

動脈瘤は血管がわかれているところにできやすいですが、なぜできるのかその原因未だ不明となっています。

若い人では、生まれつき持っている脳動静脈奇形というものが破裂して起こることもあります。

また、リスク因子と考えられるものに、
高血圧
喫煙
大量の飲酒
家族歴がある(家族のなかにくも膜下出血になった人や脳動脈瘤をもつ人がいる)
以上4つが挙げられています。

くも膜下出血の前兆・症状

くも膜下出血の前兆には軽度の頭痛と、目の動きの麻痺(動眼神経麻痺)があげられます。

ただし、必ずこういった前兆が見られるわけではありません。

くも膜下出血になると今まで経験したことのないような突然の激しい頭痛と吐き気が起こるのが一般的です。

「頭をバットで殴られたかのような激しい頭痛」と表現されることもあります。

出血量が多く、重症の場合には、意識を消失する場合もあります。

声で叫び、倒れてそのまま呼吸が止まってしまう場合があります。

発症する時間は、睡眠中が10%、起きている時が35%、排便や性交、重労働などの緊張や努力時が40%程度で、やはり力んで、脳血管に圧力がかかったときに多いといえます。

また、くも膜下出血は全身にも影響を及ぼし、不整脈や目の中の出血を起こします。

くも膜下出血の再発率・死亡率

一般的に、くも膜下出血発症後1ヶ月以内に30%が死亡し、高度な障害を後遺される方が10%、元気に退院される方は60%程と言われております。

そして元の仕事に復帰される方は40%以下であるとも言われております。

くも膜下出血の再出血率は発症当日が最も高く、その後は1日1ー2%の割合で低下します。

また、1ヵ月以内には約半数が再出血するもといわれています。

その再出血の予後は、さらに悪化するので、動脈瘤の治療は来院後なるべく早期(48~72時間以内)に行われることがすすめられています。



くも膜下出血の治療方法

意識状態が良好で、麻痺などがない場合は、速やかに再破裂予防の手術が行われます。

しかしこの手術はあくまで再破裂を予防する目的で行われます。

重症例では既に脳が著しく損傷し、手術の適応にない場合が多いのです。

手術はクリッピングを行います。

全身麻酔下に頭蓋骨を開け、脳動脈瘤を直接見て、動脈から動脈瘤が出ている場所(ネック)をチタン製のクリップで挟み、動脈瘤に血液が行かなくなるようにします。

この手術は発症から72時間以内に行うのが原則です。

最近はクリッピングの代わりに血管内手術も行われるようになりました。

コイル塞栓術ともいいます。

これは股の動脈からカテーテルを入れ、これを脳動脈瘤の中まで持っていき、プラチナでできた細いコイルを脳動脈瘤の中で巻きながら、脳動脈瘤の中をコイルで埋めてしまう方法です。

この方法は通常局所麻酔でできますし、股の動脈に針を刺すだけですから、クリッピングよりも患者にとっては負担が少ない方法なります。

しかし、この方法では動脈瘤内にコイルを詰めるだけなので、動脈瘤内に完全に血液が行かなくなるわけではありません。

直接クリッピング手術することが難しい場所にある脳動脈瘤や、重症者、高齢者の場合におこなわれます。

くも膜下出血の後遺症

くも膜下出血を発症後の数日~2週間以内に、破裂した脳動脈瘤により脳の血管が縮み(脳血管攣縮)、脳血流れが悪くなるため血流が途絶えて、脳梗塞を併発することがあります。

意識状態が低下したり、会話が急に困難になったり、身体に麻痺が発生するなど、さまざまな症状が挙げられます。

なので、くも膜下出血が幸いに軽症であっても、起こってから2週間は目がはなせません。

また、脳血管の攣縮の予防のため。塩酸ファスジル、オザグレルナトリウム、カルシウム拮抗薬などを使用し予防します。

くも膜下出血の治療期間や回復の見込み

くも膜下出血の治療期間はおおよそ3-6週間と言われています。

全身状態、出血の程度、重症度(脳のダメージの程度)、術後経過によって前後します。

術後経過が良くても、脳血管の攣縮や正常圧水頭症といったクモ膜下出血後に特有の症状が見られる場合は追加の治療が必要なこともあります。

くも膜下出血を発症する年齢によって、その後の予後は異なります。

若い人がくも膜下出血となり、術後が順調に経過した場合は特に問題ありません。

しかし70才以上の方がくも膜下出血を発症した場合、歩行可能な状態で退院したとしても、5年後に自立して生活できるのは40%以下と言われています。



 



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