舌痛症とは・原因・症状・治し方・漢方薬・何科を受診すればいいのか

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舌痛症とは

舌痛症とは、口腔内の特に舌表面を中心に粘膜の痛みを自覚する疾患群を指します。

舌痛症は正確には原因疾患が明らかでないものを指しますが、一般的にはひとまとめに理解されており、口腔内灼熱症候群のひとつとして分類されています。

 

舌痛症の原因

原因疾患のはっきりしないものも少なくありませんが、舌痛をきたすようになる原因は非常に多岐に渡ります。

もっとも高頻度であるのは、高温の飲食物摂取に伴う軽度熱傷によるものです。

この場合は本人が自覚しているケースが多く、またほとんどの症例で自然軽快に至ります。

その他にも口腔内乾燥(シェーグレン症候群によるものが代表的です)、胃切除、悪性貧血、亜鉛欠乏症、舌静脈瘤、発疹、感染症、悪性腫瘍などによっても舌痛を訴えることがあります。

継続する舌の痛みは、原因疾患の鑑別のためにも医療機関を受診しておくことが好ましいでしょう。

 

舌痛症の症状

口腔内灼熱症候群の名が示す通り、舌の焼けるようなピリピリとした症状が主体となります。

同時に舌の痺れ感や、味覚異常を伴うこともあります。

一般的にアルコールや喫煙、刺激物の摂取などによって症状は増悪しますので、日常生活から十分な注意が必要です。

また、舌痛症の方はしばしば不安やうつ症状を合併しており、これによる睡眠障害が問題となることもあります。

心理的要因が舌痛症の引き金となることも報告されており、日常生活環境の調整も大切な要素となります。
 

舌痛症の治し方

まずは原因疾患の治療が優先されます。

そのためにも、症状が継続している場合は医療機関を受診し、原因疾患を特定しておくことが望ましいです。

多くのケースで、原因疾患の軽快にあわせて舌痛症状自体も改善に向かっていきます。

一方で、原因疾患のない(はっきりしない)いわゆる「舌痛症」は、確かに著明な改善のなかなかみられない疾患のひとつではありますが、同時にいわゆる重篤な疾患ではありませんので、まずはかかりつけ医をつくり、医師とよく相談しながら痛みのコントロールをつけていくことが大切です。

十分な休息と睡眠は症状緩和に効果がありますので、生活環境と生活リズムについてもよく見直すと良いでしょう。

 

舌痛症のおすすめの漢方薬

特に原因疾患のはっきりしない舌痛症には、時として漢方薬が著明に効果を発現します。

主として急性・慢性の胃炎や胃痛に対して使われ、口内炎に対しても効果のある黄連湯は、舌痛症患者の症状緩和にしばしば使われます。

ただし、基礎疾患や内服薬によっては薬物調整が必要なこともありますので、まずはかかりつけ医に相談し、漢方薬の処方も受けられるかを確認してみることが望ましいでしょう。

 

舌痛症は何科で診てもらうの?

基本的には一般内科、耳鼻咽喉科、口腔外科が専門的に取り扱うことができます。

診断と治療に関しては日常診療レベルで対応できますので、高機能病院をはじめから受診しに行くのではなく、最寄りの通いやすいクリニックに相談に行くことが大切です。

場合によっては長期間にわたる通院を必要としますので、細かな症状の変動を相談しやすいかかりつけ医を作っておくべきです。
 

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