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舌の違和感はなにかの病気でしょうか?
いつもとは違う感じ、何かがおかしい感じた時、「違和感」という言葉は便利ではありますが、できればもっと具体的に別の表現ができれば、医者もより詳しい診断へとつながります。
舌の違和感では、しびれる感じが一番多いかと思います。
その原因には、口腔乾燥症、糖尿病、神経痛、ビタミン・ミネラルの過剰もしくは欠乏、脳腫瘍、脳梗塞、舌がん、舌痛症などがあげられます。
舌にしびれとか違和感を感じる原因
脳から舌へと伸びる神経の一連の流れの中で、どこに問題があるかで分類します。
舌そのものが損傷を受ける場合もあれば、神経を腫瘍や血管が圧迫したりすることで、しびれ感が出ることがあります。
最近は舌痛症が増えてきました。
体にかかるストレスには様々なものがありますが、脳がそれらストレスを受けることが「きつい、耐えられない」という場合に、しびれ感が出ることがあります。
この分野はまだ脳内での処理のメカニズムがわかっていないため、対症療法になることがほとんどです。
舌に違和感がありしゃべりにくい原因
急に出てきた場合は脳卒中、特に脳梗塞の可能性があります。
脳梗塞は血栓が脳の血管を塞いでしまう病気で、この血栓を溶かす治療(血栓溶解療法、t-PA)の開始時間が早いほど、後遺症が少ないと言われています。
その治療開始時間について、発症から受診、医師が診察し、採血を行い、CTなどで画像評価を行って診断がつき、治療を開始する、この間が4時間半以内にすることが求められています。
顔の表情が麻痺している、腕が上がらないなどの症状があるか確認し、救急車を要請しましょう。
舌がザラザラと違和感を感じる原因は何でしょうか?
一番多いのは舌の表面の汚れです。
舌の表面はじゅうたんのようになっているので、食べかすなどが残りやすい状況になっています。
食べかすのことを舌苔(ぜったい)といいます。
歯磨きの時に、そっとやさしく表面を掃除したり、舌ブラシという専用のブラシが薬局で市販されていますので試してみてください。
似たようなもので、カンジダというカビが繁殖してできるものがあります。
口の乾燥や入れ歯の清掃不良などによって発症します。
抗菌薬を長期間内服したり、抗がん薬、ステロイドなどを長期間使っていると、免疫力が低下するために発症することがあります。
治療は抗真菌薬という塗り薬を使って治療が必要です。
大きさが変わらない場合は白板症という病変の可能性もあります。
ぬぐっても取れないのが特徴で、これそのものはガンではありませんが、他の疾患に比べてガンになりやすいという性質があります。
舌の味覚に違和感を感じるのはなぜ?
味覚の違和感、味覚障害の原因には加齢、ミネラル(微量元素)の不足、内服薬の副作用、他の病気による影響などがあります。
年齢にともない、味の感じ方が弱くなります。
また、ミネラルの中でも亜鉛不足があると、味覚障害を認めます。
血液検査で亜鉛の量を見てもらいましょう。
そして、一番影響が大きいのは、内服している薬による副作用です。
薬が体内で作用する時に、血中の亜鉛をおしっことして出させる効果がある以外に、味を感じるセンサーに影響するなど味の感じ方が変わります。
最近では、肝臓病、腎臓病、胃腸障害、ホルモン機能低下、うつ病、糖尿病の患者さんにも味覚障害がみられることがあります。
言い換えると味覚障害が出た時に思い当たる原因がない場合は、これらの病気が隠れているのかもしれません。
舌に違和感を感じたら何科に行けばいいですか?
舌の違和感はまず口腔外科、もしくは耳鼻咽喉科がいいでしょう。
必要に応じて内科と連携して診断、治療しています。