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舌が白い原因
舌は、舌の先端から2/3の部分が舌体部と言います。
残りの1/3の部分が舌根部と言います。
この舌の先端の舌体部の表面には舌乳頭と呼ばれる突起物が密集しています。
この舌乳頭の中には、角化して白く見える糸状乳頭というものが存在しているため、健康な人でも舌が白っぽく見える場合があります。
この白っぽいとは、透明感のある白さをいいます。
この糸状乳頭は、汚れを吸着しやすい性質を持っており、口の中が乾燥したり、口腔ケアを怠ったり、抵抗力が弱っている場合には糸状乳頭の色も透明感のない白色になることがあります。
この舌の状態を舌苔と言います。
舌苔は口の乾燥が酷かったり、加齢や抵抗力が落ちている時に付着しやすいです。
舌が白いのはなにかの病気ですか?
舌が白くなっている状態は体に異常が起きているサインになります。
舌には沢山の血管が行き渡っており、舌が白い事で血流不足の状態であるため、冷え性であったり、風邪をひいて免疫力が低下している状態と考えられます。
また、中には白板症(はくばんしょう)や口腔内カンジダ症であることも考えられます。
白板症とは、口腔内の粘膜にできる白い板のような斑点で擦っても取れないほど表面が固い物です。
発症部位は口腔内の粘膜であればどこにでも発症しますが、特に歯茎や舌に出来やすいです。
痛みを伴う白板症はほとんどありませんが、痛い場合には要注意です。
この白板症、がん化する恐れのある病気でもありますが、初期から経過を追って治療に当たれば悪化することはありません。
口腔内カンジダ症はカビによっておこる口腔内の感染症です。
口の中の粘膜に白色~灰色の膜が付着します。
擦ると剥がれますが、剥がれた場所が赤くただれてしまいます。
この口腔内にカンジダができ慢性化すると白い付着物は落ちにくくなります。
舌が白い場合、以上のような病気の可能性が考えられるため、一度歯科口腔外科へ受診する事をお勧めします。
様子を見ていたことで、症状が悪化しないように早めに受診をしましょう。
舌が白くて痛い原因
舌が白く、さらに痛みを伴う場合には様々な原因があります。
・口腔がんの可能性
先に述べた白板症で痛みを伴う場合、がん化している場合があります。
・口内炎
口内炎は頬の裏の粘膜に出来やすいですが、数個の灰白色のできものが数個散らばった状態で舌や口腔内の粘膜に発生することがあります。
灰白色のできものの辺縁部分は発赤し痛みが生じます。
細菌やウイルス感染、ホルモンバランスやアレルギーが原因で、誰にでも起こりやすいです。
・口腔乾燥症
これは、激しい運動の後などに大量の水分が奪われ口の中が乾燥した状態だったり、病気や嚥下困難(食べたり飲んだりすることが困難)な状態のときに、脱水症となり口が乾燥する状態の事です。
その他にも、加齢や口呼吸の場合、シェーグレーン症候群の症状の7一つである唾液腺の分泌に障害がある場合にも口腔内は乾燥します。
このような原因で口の中が乾燥すると、先にも述べた舌苔という舌に白色のものがべったりと付着し、ピリピリとした痛みを伴う場合があります。
その他にも、口臭や食欲低下の原因、嚥下困難にも繋がります。
舌が白くてぶつぶつしている原因
舌の表面には、はもともと突起状の物が密集しています。
突起物の中に糸状乳頭と呼ばれる突起物が白色をしているため、パッと舌を見た時に舌が白くてぶつぶつしていると感じることがあります。
しかし、これは病的なものではなく生理的な物なので気にしなくても大丈夫です。
しかし、口腔内カンジダ症の症状は、舌が白くぶつぶつした状態になります。
痛みはなく、擦ればこの白い物は剥がれ落ちて赤くただれた状態になります。
早めに治療をすることで、症状は治りやすいです。
舌が白いのを治し方
舌の白い物の正体が、舌苔であれば潤滑ジェルや舌ブラシを使用して除去することができます。
舌苔は口の中が乾燥するとまた出てきてしまうため、適宜うがいをしたり、水分を摂って口の中を潤します。
また、舌ブラシや口腔内スポンジを使用して優しくブラッシングをすれば除去することができます。
しかし、痛みがある場合や、舌以外にも口腔内に白いできものが広がっている場合は受診するようにしましょう。
舌が白いのは口臭の原因になりますか?
舌が白く口臭がある場合には、そのほとんどに舌苔が原因としています。
舌苔の正体は、口腔軟膜の古くなったカスや、食べ物の残りカスが原因のため、口臭が腐敗臭を呈する場合があります。
そのため、毎食後の歯磨きに加えて舌のブラッシングを定期的に行い、舌苔を除去する必要があります。
舌が白いとどんな病院へ行けばいいですか?
舌が白い場合にはまずは最寄りの歯医者を受診します。
その際に、舌が白い状態が何なのか精密検査が必要な場合には歯科口腔外科がある総合病院か大学病院へ紹介されることがあります。
初めから紹介状を持たずに大学病院へ行ってしまうと、初診料を取られてしまう場合があるからです。