鉄分不足の原因
鉄分不足の原因には、体から出血している場合(何らかの病気で臓器から出血している、月経、がん細胞からの出血など)や、過度なダイエットによる栄養不足、体自体が通常よりも多くの鉄分を必要としている成長期や妊娠、授乳期などが原因として挙げられます。
鉄分不足の症状
鉄分は酸素と結びつき全身へ酸素を送りますが、脳への酸素不足によりめまいや頭痛が生じます。
また、動悸や息切れや体が疲れやすいといった症状も出現しやすいです。
鉄分が少ないことで鉄欠乏性貧血という病気になりやすくなります。
上記の症状に併せて、爪の変形やむずむず脚(寝る時に足がムズムズして眠れない)、氷を食べたくなるといった特徴があります。
鉄分不足の改善方法
鉄分の改善方法は、食事療法があります。
また鉄欠乏性貧血に対して、食事療法と併せて内服治療があります。
食事療法に関しては、継続的に鉄分を多く含む食事や、鉄分の吸収を助ける食事、たんぱく質の摂取を中心に規則正しいメニューを決めて行います。
生活上食事だけで鉄分を補うことが難しい場合にはサプリメントを活用する方法もあります。
そして内服治療は鉄剤の内服を行います。
便秘や下痢、嘔気や嘔吐などの消化器症状の副作用があった場合には医師へ相談する必要があります。
鉄分補給におすすめの食べ物・飲み物・レシピ
鉄分には肉や魚などの動物性食品に含まれるヘム鉄と卵や大豆などに含まれる非ヘム鉄に分類されます。
前者のヘム鉄は体内への吸収率が高く、鉄分の補給には効率よく働きます。
後者の非ヘム鉄は吸収率が低いですが、ビタミンCを含む食品と一緒に摂取すると、体内への吸収率が高くなります。
食事は鉄分が多く含む食べ物に限らずに多くの食品をバランスよく食べることが効率よく長期的に実践しやすいです。
牛・豚・鳥肉のレバー、カツオ、イワシ、鮭などには良質なたんぱく質が含まれています。
牡蠣やほうれん草、菜の花、ヒジキなどは非ヘム鉄に分類されますが、柿やイチゴ、ミカン、キャベツなどのビタミンCと一緒に食べることで効果があります。
前述したたんぱく質とビタミン以外にも、造血作用があるビタミンB12やB6、葉酸を含む食材も効果があります。
カツオやイワシにもビタミンB12は含まれていますが、バナナやジャガイモ、卵などにもこれらの栄養素が含まれています。
食事から鉄分摂取を心掛けていく必要がある場合は、主菜に鉄分が豊富に含まれている上記のような肉や魚を取り入れていきましょう。
大豆や卵のような非ヘム鉄の食品であれば、デザートにミカンを加えたり、副菜にビタミンCが豊富な食品を一品追加するだけでも良いでしょう。
鉄分補給が可能な飲み物は、パッケージの成分表に鉄分の表示があるものや野菜ジュースなどがあります。
しかし、1~2回飲んでも効果は食事ほど得られない為、長期的に継続して摂取することをお勧めします。
鉄分を摂取するとどんな効果があるの?
実は、鉄分不足から貧血になるだけでなく、血行不良から顔色が悪くなったり、肌あれやくすみ、ニキビといったトラブルを招きやすくなります。
また、頭に運ぶ酸素の量も低下するため、頭皮や髪にも十分な栄養が行かずに髪が痛みやすくなり抜け毛が増えます。
鉄分は体に酸素を運ぶための栄養素と先に説明しましたが、その他にもいくつか重要な働きがあるのです。
鉄分は体のエネルギー代謝を促進したり、皮膚や骨、粘膜などの再生を促してくれる重要な働きがあります。
貧血とは無関係と思っている方も、美容の面から鉄分はとても大事な栄養素であるといえます。
鉄分をしっかり補って、貧血予防以外にも美容の為にも日頃から鉄分を意識して摂取することをお勧めします。