原発性アルドステロン症とは・症状・検査方法・治療方法

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原発性アルドステロン症とは

原発性アルドステロン症とは、副腎(腎臓の上方にある小さなホルモン産生臓器)の皮質球状層から分泌される、「アルドステロン」というホルモンがなんらかの原因によって過剰に分泌される疾患です。

これにより高血圧をはじめとした種々の症候が引き起こされますが、アルドステロンの過剰分泌自体の原因としては、副腎にできもの(腫瘍)ができる、または全体がはれて大きくなる(過形成)の大きく2つが中心となります。

血液中のアルドステロン濃度が高まると、腎臓からのナトリウム再吸収が促進され、血液の浸透圧が上昇します。

これによって水分が血液中に多く取り込まれることとなり、容量負荷によって高血圧に至ります。

実は、高血圧患者の約1割がこの原発性アルドステロン症であるとも考えられており、決してめずらしい疾患であるとは言えません。

また、アルドステロン症とまったく同じ症状を示すにもかかわらず、副腎からのアルドステロン過剰分泌がない疾患を偽性アルドステロン症と呼び区別しますが、これは多くの場合、甘草を含む漢方薬が原因となって引き起こされるものです。



原発性アルドステロン症の症状

もっとも高頻度にみられるのは収縮期血圧(上の血圧)および拡張期血圧(下の血圧)の上昇と、それによる考えられるめまい感、動悸や頭痛などもしばしばみられます。

ナトリウムの再吸収が促進される一方、血液中のカリウムが体外へ排出されることとなり、原発性アルドステロン症では低カリウム血症を呈します。

これによって、四肢筋力の低下や脱力、易疲労感(疲れやすい)、四肢麻痺、テタニー(四肢の硬直性けいれん)、知覚障害、多飲・多尿などがみられるようになります。

原発性アルドステロン症の検査方法

まずもっとも肝要となるのが、血液中のアルドステロン濃度で、これを直接測定し、異常高値となっていれば原発性アルドステロン症の存在を疑うことになります。

同時に血液中のナトリウム高値とカリウム低値を伴っていれば大きく診断に近付きます。

アルドステロンの過剰分泌が確認された場合には、画像的に(CTやMRIなどを用いて)副腎に良性腫瘍である腺腫が隠れていないかを検索する必要があります。

補助的に腹部超音波検査も用いられますが、副腎そのものや想定される腺腫のサイズの問題から、比較的解像度の低い超音波検査では、腫瘍の存在を確定しきれないことが多くなります。

原発性アルドステロン症の治療方法

画像的な検索によって、腫瘍の存在が確認された場合には外科的に切除するということになります。

ここで、「なぜ良性腫瘍であるのに切除するのか」という根本的な質問を受けることがあります。

医学的にいう悪性腫瘍というのは、周囲組織の栄養血管を奪いながら自己増殖と拡大を続けるできものを指し(悪性新生物と呼ばれます)、そのような動きをみせないできものを良性と考え、ここでは付随症状であるホルモンの過剰分泌などを考慮に入れていません。

原発性アルドステロン症でみられるような副腎腺腫は、ホルモン過剰分泌機能を通して、実質的に体に「悪い働き」をしているために良性腫瘍であるにもかかわらず、切除対象となっているわけです。

外科的な切除によって、副腎腫瘍を取り除くと血圧は正常に戻り他の随伴症状も多くで消失を確認することができます。

外科的な手術が施行できないなんらかの原因(高齢、重篤な合併症、全身状態不良など)を伴っている場合には、薬物治療によって血圧コントロールを行うことが治療の中心となります。

そのような薬物の主役はアルドステロン拮抗薬(スピロノラクトン、エプレレノン)であり、過剰となったアルドステロンの作用を抑制するものです。



 



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