看護師必見・産科病棟の魅力や辛さ・向いてる人向いてない人

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産科病棟で働く魅力

分娩を取り扱う病棟では、なんといっても分娩に立ち会うことができるのが一番の魅力です。

新しい家族が誕生する瞬間に立ち会い、出産するお母さん、赤ちゃん、家族のお手伝いができるのは大変貴重な体験です。

また、病棟には妊娠中のお母さんや産後のお母さんと赤ちゃんが入院しています。

妊娠・分娩・産褥期全てで、お母さんと赤ちゃん2人の命に責任があり2人と家族にとって最善の看護を目指す領域です。

自身の行った看護や指導が生活に直結し、患者の今後の人生を変えるという意味では責任はとても大きいですが、やりがいも大きいです。

関わらせて頂いたお母さんと赤ちゃんが、1ヵ月健診などで病棟に遊びに来て、大きくなった赤ちゃんに会うことができた時や、1番目のお子様だけでなく、2番目・3番目のお子様の時も病院を選んでくださったときの喜びはとても大きいです。

産科病棟のしんどいところ

分娩介助を行う病棟では24時間体制で分娩を支えています。

なので日勤だけでなく、夜勤でも分娩介助を行います。

一般的に夜間の方がお産は進みやすいということもあり、少ない人数で複数の分娩の支援とその他の入院患者の看護を行う必要があります。

また、産科と言っても幸せなことばかりではありません。

大きな大学病院などでは正期産に入っていない妊婦の分娩が開始し早産になる場面や、理由があって中絶しなければならない、流産や子宮内で赤ちゃんが亡くなってしまい、その赤ちゃんを分娩する場面にも立ち会うことになります。

そのような場面でも患者と家族にとって、最善の看護を行おうとしますが、どうしてもメンタルが落ちてしまうこともあるでしょう。

もうひとつ、他の病棟と大きな違いの1つは、産後のお母さんと赤ちゃんの支援ができる時間が短いということです。

経膣分娩では産後4~5日、帝王切開では産後6~7日でお母さんと赤ちゃんは退院してしまいます。

体力がまだ回復しきらない産後のお母さんを短い時間で、退院後の生活に困らないように授乳や育児の支援をしなければいけません。

毎日同じ看護師が受け持つというのは勤務体制上困難ですから、十分な情報共有と統一した支援が必要になります。

産科病棟に向いている人

どの領域でも当てはまりますが、何よりも優先してお母さんと赤ちゃんの安全・安楽を考えられる人です。

看護師の業務は多忙ですから、どうしても患者優先ではなく業務優先になることがあると思います。

ですが、産科は常にリスクと隣り合わせの現場です。

お母さんだけでなく、赤ちゃんの安全を守らなければいけません。

そのため冷静な判断が必要となります。

赤ちゃんの誕生をお母さんや家族と一緒に喜び、悲しいことや辛いことには寄り添える、しかし、対象の思いにのめりこまず、冷静に状況を分析できる人が向いています。

また、多くの病院で産科の看護スタッフは女性に限られます。

医師には男性もいますが、他科と比較すると女医が多い領域です。

女性の世界ですから意見がぶつかり合うことも多く、同僚や上司とのコミュニケ―ションを上手く取り、誰にも好かれる性格というのも向いている人の特徴だと思います。

産科病棟に向いていない人

上記でも述べた通り、産科は幸せなことばかりではありません。

流産や中絶、子宮内胎児死亡、早産など喜べない場面にも多く立ち会います。

患者の気持ちになり、看護にあたるのはすごく大事ですが、患者のメンタルに影響され自身のメンタルが落ちてしまう方は向いていないと思います。

また、忙しくなった時でも患者に敬意をもって接することのできない方は向いていません。

分娩中、陣痛の痛みに耐えながらもお母さんやその家族は看護師の態度や言葉遣いに敏感です。

産後、分娩の時にかけられた言葉や態度を鮮明に覚えているお母さんは珍しくありません。

看護師の業務に慣れてくると、思わず患者にタメ口になってしまったり、馴れ馴れしい態度を取ってしまいがちではありますが、患者に丁寧な対応ができなくなってしまう方は向いていないと思います。
 

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