アルツハイマーの原因
アルツハイマーの詳しい原因はまだ解明されていませんが、脳に過剰なたんぱく質が蓄積して脳細の神経を破壊し、脳が委縮するためとされています
。
アルツハイマーは60歳以上の高齢者に発症しやすいですが、30歳から60歳に発症しやすい若年性アルツハイマーもあります。
若年性アルツハイマーの発症はごくわずかですが、その原因は遺伝によるものとされています。
アルツハイマーの初期症状
アルツハイマーの初期症状は、記憶障害です。
約束している日にちや場所、友人の名前を忘れてしまうことがあります。
他には、会話に見合った言葉が出てこないことや、判断力が低下することがあります。
アルツハイマーの症状
アルツハイマーは脳にある海馬と言って、記憶を司る脳が障害を受けていきます。
また、アルツハイマーは症状が進行していく病気で、記憶障害から始まり徐々に自立した生活を営めなくなってベッド上での生活が主となり介護を要する状態となります。
軽度の症状では、徘徊し迷子になる、同じ質問を繰り返し話す、お金の管理が出来なくなる、物を無くす、穏やかだった人が急に怒りやすくなるなどの性格の変化などが挙げられます。
中度の症状では記憶障害がさらに悪化し、家族の名前までも覚えられなくなり新しいことを覚えることができず、無理強いすると混乱してしまうことがあります。
時には幻覚や妄想といったものが日常生活に支障をきたすこともあります。
高度な症状では、指示動作を理解し行動に移すことができない為(例えば、歯磨きをして、と歯ブラシを渡しても自分では何もできなくなる状態)、日常生活に必要な動作は介助を要するようになります。
そのような状態になってしまうと、食事も摂れなくなり体重が減少していきます。
食事が取れなくなることで便秘にもなりやすくなりますし、排泄動作を行なえなくなります。
他者からの援助がなければ入浴もできなくなり、褥瘡(床ずれ)のリスクも上がってきます。
時には昼夜逆転をし、夜中にうめき声を上げる場合もあります。
アルツハイマーの予防方法ってあるの?
決定的な予防法はありませんが、アルツハイマーは生活習慣病の危険因子である、高血圧、肥満、糖尿病、運動不足が原因の一つとされています。
その為、バランスの取れた食事や適度な運動、良質な睡眠を行うことで、その予防が出来るとされます。
また、脳トレのような簡単な計算やパズル問題を行ってみたり、ストレスと感じない程度に地域のイベントに参加をして様々な人と関わることも予防になります。
アルツハイマーの治療方法
内服による投薬が中心となります。
アルツハイマーの程度にもより、その状態に応じた段階のお薬が処方されます。
投薬が開始になると、内服後の状態と副作用の有無を確認しながら、その後の薬の処方を医師が検討します。
内服以外に、集団で話し合いを行う認知刺激療法という治療があります。
しかし、これはアルツハイマーの患者にとってネガティブな影響を引き起こすこともあり、その効果も実証されていないことから積極的には行っていないようです。
アルツハイマーを放置しているとどうなるの?
アルツハイマーは進行性の病気であり、例えば70歳で物忘れを自覚するようになったという場合、実は40歳ごろから脳の海馬に支障を来している場合があります。
アルツハイマーは脳の障害が出ていても、その症状に気が付くのは何十年も後という場合がほとんどなのです。
そのため、生活習慣病のリスクがある方は特に生活習慣を見直すことが重要です。
アルツハイマーの治療が開始になっても、完全にそれを治すことは出来ませんが、症状を遅らせる効果はあります。
放置をすることで、アルツハイマーの進行は進んでいき、生活のすべてが介護を要する状態となってしまいます。