心室性期外収縮の原因
期外収縮は30歳を過ぎた頃から健康で病気を抱えてない人でも起こりうる不整脈で、年齢とともに次第に増加する傾向があります。
また、生活習慣が原因とすることも多く、寝不足や疲れから来る身体的ストレスや仕事などの精神的なストレス、過剰なカフェインやお酒の摂取、心臓を刺激する成分を含む風邪薬や花粉症の薬の服用など様々な要因で発生する不整脈です。
病的な原因としては、狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患の発生時や直後の時、心不全や心臓弁膜症などの心臓疾患からも不整脈が発生します。
心室性期外収縮が起こるメカニズムを少し説明すると、心臓には左右に心房と心室という4つの部屋が存在しています。
心臓を動かすには心筋という心臓の筋肉に電気のようなものが流れています。
右側の心房の上にある洞結節という所が電気が発生させて、心房→心室の順番に広がって心臓の拡張と収縮を繰り返しています。
通常は一定のリズムを保って心臓の拡張と収縮を繰り返しますが、心室性期外収縮というのは、洞結節から電気を発生させて、心室の最後まで到達する前になんらかの原因で心室のどこかで勝手に心臓の筋肉を動かしてしまう状態です。
予定されていた時期の前に心室の収縮が起こってしまうため、期外収縮と呼ばれています。
心室性期外収縮ってどんな症状?
ほとんどの方の場合、健康な方でも1日に1回や2回出ると言われていますので、自覚する症状はほぼありません。
頻度が高い方でしたら、自分で脈を取ってみるとわかるのですが、「トン・ト・トン・トン・トン」のように脈が飛んで不規則なリズムになります。
自覚症状として現れる場合として自覚する症状としては、胸が詰まる感じ(動悸)がする、一瞬胸がつまずいた感じがする、胸が詰まった感じがする、胸に空気が入ったような不快感を感じるなどが挙がります。
心室性期外収縮って子供にもあるの?
結論からいうと子供にも心室性期外収縮は起こります。
子供自身は気づかないケースが多いので、学校の検診などで指摘されることが多いかと思います。
この心室性期外収縮は、健康な子供でもよく見つかります。
もし指摘された場合に心配であれば、一番よいのはかかりつけの医師に相談されることをおすすめします。
心室性期外収縮の治療方法
生活習慣が原因である場合には、まずは生活習慣の見直しを指摘されることもあります。
仕事や生活でストレスがある方はストレスを減らす方法を考える、カフェインや飲酒など不整脈の原因となるものを摂取することを控える、心臓に刺激を与えるような風邪薬や花粉症の薬を飲まないようにするまたは薬を変えてもらうことなどが必要となります。
手術や内服治療などの治療は特に必要がないことが多いです。
強い自覚症状がある場合や心室性期外収縮から命に関わる不整脈に移行する可能性がある場合がある、病的疾患のために不整脈が起こっているなどの場合は、抗不整脈薬の内服治療が必要となります。
心室性期外収縮を放置しているとどうなるの
不整脈があり定期的に検査を受けている、または医師から様子を見ておいても大丈夫だと診断された方に関しては、生活も特に制限はありません。
ですが、不整脈があるとわかっていて心臓に疾患があった場合は、放置をしておくことで期外収縮から重篤な不整脈に移行する可能性が出るなど、心臓の働きが弱まってしまうことで、心不全につながり生命に関わってきます。
定期健診などで心室性期外収縮であることを指摘される、脈が飛ぶ感じがある、動悸がするなどの自覚症状を感じた場合は、一度かかりつけの医師や循環器内科に受診をして、診察を受けることをお勧めします。