高血圧の原因
主に肥満、ストレス、喫煙、塩分摂取過多といった、複数の要因からなります。
まず、肥満になると、酸素消費量が増加するため、心臓から拍出する血液量、体を循環する血液量が増加するため、血圧が上がります。
つねに体重をコントロールすることが大事です。
標準体重は(身長-100)×0.9±10%以内で計算します。
仕事や心配ごとによるストレス、過労、睡眠不足は、血圧を上げます。
趣味やスポーツで気分転換をし、十分に睡眠をとることで、心と体のリフレッシュが必要です。
喫煙では、最近流行している加熱式であっても末梢血管の収縮で血圧が上がります。
また、タバコは虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)の危険因子です。この際に禁煙をおすすめします。
塩分の摂取が増えると、浸透圧の関係で循環する血液量が増加するため、血圧が上がります。
高血圧の人は1日6g、そうでない人でも10g以内に抑えましょう。
高血圧からくる症状
血圧が高いと、脳に行く血圧が高いため、まず頭が痛くなります。
そのため、めまいがしたり、耳鳴りがすることがあります。人によっては肩こりを感じる方もいます。
また、運動した後などでは、動悸がして、息切れがします。
高血圧に良い食べ物
まずはDHA・EPAを含む食べものが良いと言われており、これらは魚の脂に含まれます。
サバ、サンマ、イワシ、マグロ、ブリがあります。
刺身などの他、缶詰を利用すると摂取しやすいです。
次に、カリウムを含むものはナトリウムを排泄させる働きがあります。
食材では野菜、海藻、大豆、果物、パセリ、アボカド、大豆・納豆、ほうれん草、山芋、バナナ、メロン、キウイがあります。
飲み物として無塩のトマトジュースにもカリウムが豊富です。
3つ目として、水溶性食物繊維が豊富なもので、ごぼう、納豆、なめこ、モロヘイヤもなどが塩分を排泄すると言われています。
4つ目として、お酢があります。
毎日摂ることが効果的で、ピクルスや酢の物を摂取するようにしましょう。
5つ目として、オリーブオイルにはポリフェノールやビタミンAが抗酸化作用があるため動脈硬化を改善します。
6つ目として緑茶があります。
カテキンが血圧を下げる作用があります。
その他、調理法を工夫することも有効です。
煮物や汁物などは、天然のだしを効かせましょう。
昆布や削り節、煮干しや干し椎茸などを活用しましょう。薄味でもおいしく食べることができます。
また、香りや風味を生かす手もあります。
胡椒や生姜、唐辛子など香辛料や、酸味を利用することも方法の一つです。
高血圧になる食べ物
まずは塩分摂取を減らしましょう。
パンやめん類は食塩が多量に含まれます。
白米を取るようにしましょう。
副食では、加工品や塩蔵品を避けて、生の食品を選びましょう。
たとえば干物、塩しゃけ、ちくわ、かまぼこなどは生の魚に置き換えたり、ハム、ウインナー、ベーコンは生の肉に置き換えましょう。
漬物や佃煮類は少量でも食塩量が多いので、なるべく控えましょう。
汁物(みそ汁・すまし汁・スープなど)はできるだけ飲まないようにしましょう。
汁物には、汁椀1杯で食塩が1.5~2g含まれます。
めん類はつゆは残すようにしましょう。
また食卓で使う調味料では、塩以外の味付けに変えるなどして、塩分を減らしましょう。
高血圧の治療方法
これまで述べたとおり、食事の内容を改善する食事療法をまず行います。
野菜中心に塩分とアルコールを控えた食事にします。
適度な運動を行なって体重を管理し、メタボリックシンドロームにならないように注意します。
タバコもやめましょう。
タバコに含まれる成分には血管収縮作用があります。
室温にも配慮しましょう。
暑い所から急激に冷えた建物に入ったりすると、血管が収縮しますので、心臓に急激な負荷をかけます。
ストレス管理や睡眠時間もしっかり取ることも必要です。
5時間睡眠の方は7~8時間睡眠の方より高血圧の発症リスクが2倍と言われています。
高血圧を放置しているとどうなるの?
高血圧はサイレントキラーです。
静かに症状が進行します。
高血圧を放置すると、圧力に耐えるために血管が硬く・細くなります。
脳では脳梗塞、心臓では心筋梗塞、腎臓では余分な水分が排泄できない腎不全となります。