敗血症って何?その原因と症状・治療方法

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敗血症とは

微生物(細菌やウイルス、カビなど)などが体に侵入し感染すると、私たちの体はその異物を体の外に出そうと防御反応が起こり感染症を治そうとします。

敗血症とはその時の防御反応が上手くいかずに、微生物が血流にのって他の臓器(特に肺や腎臓、腸管など)へ移動することで、臓器不全になり治療が遅れるとショック状態になり死を招く危険性がある恐ろしい病気です。

 

敗血症の原因

微生物は日常生活上、私たちの周りに存在します。

その為、私たち人間は感染し敗血症になる確率も高いのですが、特に免疫力が低下している方が発症しやすいです。

様々な病気を持って生活をしている高齢者や、1歳未満の乳幼児も敗血症のリスクが高く、また、がん患者も免疫力が低下している状態のため、敗血病になりやすいといわれています。

 

敗血症の症状

敗血症は感染による炎症の状態です。

そのため、体温は38度以上の高熱、頻脈(90回/分以上)頻呼吸(20回/分以上)の状態になります。

このような症状が見られると、高齢者であれば歩行が出来なくなり意思の疎通も難しくなることがほとんどです。

敗血症の症状が進行すると、敗血症性ショックといって血圧の低下や尿量の低下、意識状態の低下やせん妄(つじつまの合わないことを言い出す、混乱しているような言動など)が現れます。

また、血圧の低下と臓器不全から血流が低下し血栓ができやすい状態となります。

そのため播種性血管内凝固症候群(DIC)といって、血管の中で血栓ができやすく、容易に出血しやすい状態になることもあります。
 

敗血症の治療方法

敗血症の治療は、感染した細菌の種類や感染部位などを考慮して抗生剤の投与を行います。

抗生剤の投与は遅くなることで、予後不良となることが多いため迅速に投与する必要があります。

敗血症性ショックになっている場合は、血液量が低下しているため、輸液も開始となります。

呼吸状態が悪化している場合には酸素の投与もあります。

元々、体にカテーテルを挿入している方は、カテーテルの挿入が感染源である可能性が考えられるため、新しいカテーテルと交換します。

また、敗血症が進んで臓器の壊死が認める場合には、手術を行う場合もあります。

いずれにしても、状態が安定するまで敗血症の場合は集中治療室で24時間厳重に全身の管理を行って治療をします。
 

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