統合失調症の原因と症状・治るのか・対応方法・もし放置していると…

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統合失調症の原因

統合失調症の原因と病態は、まだ明らかになっていませんが、有力な仮説はいくつかあります。

そのうち最も有力な仮説はドパミンによる影響です。

ドパミンは神経伝達物質という物質で興奮する事により脳内の中で分泌するものです。

この脳内のドパミンが過剰に伝達される事で統合失調症を引き起こしていると言われています。

理由は抗精神病薬であるクロルプロマジンはドパミンを遮断する作用があり、薬を飲むことによって統合失調症の症状である幻聴、幻覚、妄想が軽減し、効果を得たからです。

また、ストレスも1つの原因として挙げられます。

ストレスに対して対処の仕方が弱い人の事をストレス脆弱性といいます。

ストレスに対して弱く、もろい人が社会生活を行う中で過大なストレスが多くなる事によって心がパンクしてしまう事がありますが、このストレスが自分自身の対処する能力を超えてしまった場合に統合失調症の発症になっているのではないかと言われています。

さらに遺伝も原因の一つとなります。

双生児と養子の研究などから統合失調症の発症に遺伝は関係していると明らかになっています。

他には病前性格と心理社会的要因も挙げられます。

病前性格として非社会的、真面目、内気、控えめ、従順、正直などが発症の原因となります。

心理社会的要因では、強いストレスのかかるライフイベントである家族の死や配偶者との離婚などの強度な出来事がきっかけとして発症することもあります。

統合失調症の症状

症状は大きく分けて二つあります。

一つ目に陽性症状です。

これは、健康な人では見られないものが出現するという意味で代表的な症状は幻覚と妄想です。

更に幻聴も多く認められます。

・幻覚
実際に見えない物が本人には見えていると感じてしまう事です。

・妄想
自分自身は天皇であり世の中で一番偉いと考えてしまう事です。
これは誇大妄想ともいわれています。

・幻聴
実際に聞こえない声が聞こえ自分自身に命令をしているような事です。
ご飯を食べるな、飲み物を飲むな、お前は生きる価値がないなど否定するような幻聴もありますが、よく頑張っているね、偉いなど励ますような幻聴もあります。

二つ目に陰性症状です。

これは、健康な人では出来る事が出来ないという意味で感情の喪失、無気力、思考が停止する、判断力や集中力が低下するなどがあります。

何に対してもやるきも出なく、起きている事も億劫で寝続けてしまいます。

物事を考える事も出来ずに自分自身について考える事も出来ない状態で鬱状態と同じような症状ともいわれています。

更に陽性症状は急性期の状態に多く見られます。

反対に陰性症状は慢性期の状態に多く見られます。
慢性期とは、病状は比較的安定してきているが、完全に治っているわけではなく、治療が続いている時期のことです。

慢性期では、再発を予防すること、また身体機能の維持・改善を目指すことを基本に長期的な治療が行われます。

統合失調症は治るのか

現在の医学では統合失調症は完治する事は難しいと言われています。

そのため完治するのではなく寛解を目標としています。

寛解とは完治する事はできないが症状が出現しないで安定した状態でいる事を意味します。

そのためには抗精神病薬を長期的に内服し続ける事が必要になります。

薬を内服する事によって、陽性症状、陰性症状の出現を抑え情動が安定した状態を維持していく事が重要となります。



統合失調症の方への対応方法

統合失調症の方には急性期と回復期と慢性期による経過を辿ることが多く、それぞれの経過の時期によって対応を考える必要があります。

急性期の場合では陽性症状である幻覚、妄想、幻聴などが活発的であり精神的に興奮している事が多く危険な状態が予測されます。

暴力を引き起こす事もあるため、距離感を保つ事や興奮させる言葉を投げかけない事や幻聴、妄想、幻覚に対して否定しない様に会話する事が必要と言われています。

本人には明確な症状が現れ、それを他者に否定される事によって興奮することもあるため、現実的に起きている事に対して理解を示す声かけが必要になります。

第三者からは理解しにくい言葉を発現する事が聞かれたとしても、「そうなんだね」と否定もせずに肯定もしないような表現方法が適切です。

肯定する事でも妄想や幻覚を認めてしまうからです。

急性期の場合では、ドパミンの分泌が高まっている事により普段温厚な方でも興奮性を伴う事があります。

攻撃性が高く興奮している場合では、ドパミンの遮断をする必要があり抗精神病薬の内服が必要になります。

そのため、早期に精神科病院や精神科診療所に相談をし、入院を必要とするケースが多いです。

回復期の場合は陽性症状が治まり、会話をすることも可能になります。

自ら薬の内服を理解する事が必要になっているため、内服を中断していなのか確認する必要があります。

また、症状を自分自身で理解する必要性もあります。

そのため、接し方として、積極的に話を聞く事が大切になります。

話しを聞く中で辛い症状などを話している場合は否定をせずに辛いという事に対して理解を示し、相手の気持ちを汲み取り理解をしている事を伝える事がいいでしょう。

統合失調症を放置しておくとどうなるのか

統合失調症は放置すると悪化する可能性があり、さらに早期に治療をしない事で症状が回復しない事があります。

妄想、幻覚、幻聴が長期的に続くだけでなく、症状が激しくなることもあります。

その事で興奮性が強くなり威圧的な言動や行動をし暴力や物を破壊するような衝動性が起こる可能性もあり、家族だけでなく近所の人や知らない人に対しても被害を出す可能性もあります。

すべての人が自分の敵だと感じるような妄想が伴い、周りが介入する事がさらに難しくなります。

また、陽性症状だけでなく、陰性症状が悪化する事もあります。

何に対しても無気力で仕事や家事をする事もできなくなり、家に引きこもり社会との交流が難しく、自分自身に対して関心も向く事がなくなることで、お風呂に入る事も億劫になり日常生活が行えなくなります。

現在は精神疾患も5大疾病の1つとなり社会も理解を示していますが、十分に理解されない事もある病気になります。

そのため、家族も精神疾患の可能性があるのではないかと思っていても、精神科病院への受診をためらい治療が遅れる事があります。

統合失調症は一般的な身体疾患と同じように早期に治療を行う事で症状が和らぎ寛解しやすいと言われているので、病院に受診する事をためらう気持ちもありますが、早期治療が大事になります。

また、統合失調症は100人に1人が発症すると言われており、珍しい病気ではありません。

そのため、自分自身や家族が急な発症で起きる陽性症状の幻覚、妄想、幻聴などが出現した場合は統合失調症の可能性があるため、放置をせずに早期に受診をする必要があります。



 



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