双極性障害とは
「双極性障害」とは、以前は「躁うつ病」と言われていました。
双極性障害は、3か月~4か月の周期で気分が「躁(テンションが高くなる)」と「うつ(気分が沈んでしまう)」を繰り返します。
また「うつ病」と勘違いをされやすい病気ですが、うつ病は気分が沈んでしまったままで「躁(テンションが高くなる)」の状態にはなりません。
双極性障害の原因
双極性障害の原因は遺伝的要素や性格、不規則な生活リズム、育ってきた環境、ストレスと言われています。
この中でも遺伝的要素が大きいと言われていて、遺伝的要素に他の原因が加わることで発症すると言われています。
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双極性障害の特徴や症状
双極性障害の特徴は、気分が3か月~4か月の周期で「躁(テンションが高くなる)」と「うつ(気分が沈んでしまう)」の二極化することです。
この周期は、再発を繰り返すごとに短くなるという特徴があります。
まず「躁(テンションが高くなる)」は「躁状態」と言い、常に機嫌がよくおしゃべりになったり、注意力が散漫になる、自分を最高の人間と思い周囲の人は自分より下だと見下すなどの性格になってしまいます。
考え方の一番の特徴は、誇大妄想(自分は優れた人間だと思い込むこと)です。
その他には、アイディアばかりを思いつき考えがまとまらなかったり、楽観的に考えすぎて出来ない事も出来ると感じてしまうなど前向きになりすぎてしまいます。
また、常にテンションが高いため、睡眠時間を削ってまで活動をしてしまいます。
そのため、睡眠不足になりやすくなってしまいます。
常識の範囲内で活動的なことは喜ばれますが躁状態の場合は、次から次へとアイディアが出て活動的過ぎてしまったり、怒りっぽくなる、生活に影響したり借金をするほどお金の使い方が荒くなってしまいます。
逆に、「うつ(気分が沈んでしまう)」は「うつ状態」と言い、楽しい気分にならなかったり、イライラが止まらない、自分はダメな人間などと思ってしまいます。
考え方は、全ての事をマイナスに考えてしまい、簡単なことも決断できなくなってしまったり、否定的になったりしてしまいます。
とにかく、やる気が出ないためだるくて起きることができなかったり疲れやすく体調不良になりやすい、睡眠不足にもなってしまいます。
双極性障害の治療方法
双極性障害は早期から正しく治療をすると、コントロールをしながら普通に生活をすることはできます。
双極性障害は「躁状態」にも「うつ状態」にもならずに気分が安定することを目標に治療をして、方法は薬と本人と家族に対しての治療を行います。
まず、薬での治療は気分が安定する薬を使います。でも、薬を飲むことよりも大切なことは病気を受け入れ、薬を飲み続けることが大切です。
そのため、自己判断で薬を途中でやめてしまっては意味がありません。
薬を飲み続けコントロールしながら生活ができるようにします。
次に、本人と家族に対しての治療は、本人に対しては薬に加えて心の治療を行います。
心の治療では病気を受け入れコントロールできるようになることが目標です。
この治療は、病気の最初の頃に特に大切です。
例えば、自分の気分の変化を書きだすことで客観的に見ることができます。
気分が沈んでいる時は、物事のとりえ方が否定的になり自分を責めてしまいます。
認知に対する治療では、否定的な考え方を肯定的に考えることが出来るようにトレーニングをします。
また、双極性障害は人間関係のストレスも原因と考えられているため、人間関係からのストレスに強くなる治療と、自分の生活リズムを書き出して不規則になるパターンを掴み、生活リズムを修正できるようにする治療を行います。
そして、家族に対しては家族が病気を受け入れ理解し、患者と一緒に協力をしながら治療をしていくことができるようにします。
家族は患者が病気とわかっていても、変化についていけなかったり、疲れてしまうと患者に対して負の感情が出てしまいます。
負の感情は患者にも伝わり、さらに病気を悪化させる原因になってしまうため、負の連鎖を断ち切るためにも家族に対する指導などはとても有効です。
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双極性障害を放置しているとどうなるのか
双極性障害は治療をしないとほとんどの場合、再発をしてしまいます。
双極性障害は、散財をしたり人に対して怒りっぽくなったりと、気分が極端になってしまいます。
そのため、治療をしていないとコントロールできないため、周囲から信用されなくなってしまいます。
また、再発を繰り返していると気分の周期が短くなり、気分が安定している期間がなくなることで「躁(テンションが高くなる)」か「うつ(気分が沈んでしまう)」のどちらかになってしまいます。
二つの気分が混ざっている状態の時は「消えてしまいたい」と考えやすくなってしまうため、最悪の事態を避けるためにも治療は必要です。
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