胃全摘後の合併症や食事管理・貧血・生活面での注意点

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胃全摘を行うといくつかの合併症が見られることがあります。

胃全摘を行った人の食事の注意点や体調管理、今後出てくる合併症についてご説明していきます。

胃全摘後の食事

手術後食事が開始されると、胃切除に伴う消化・吸収障害やダンピング症候群(ダンピング症候群の詳細は後に記載)などの合併症を起こす可能性があるため、長期的な食生活の変更をしいられます。

胃全摘術後は、食生活を手術によって変化した消化管の構造に合うように再調整することが大切になります。

ダンピング症候群を予防するためには、

①1回の食事を減らす
②食事回数を多くする
③よく噛んで時間をかけて食べる

など食事摂取の方法を工夫しましょう。

また、食後は安静にし、上体をあまり高くしないよう注意する必要があります。

低血糖症状を予防するためには、食後1時間半〜2時間経過後に飴を口にするなどの工夫がおススメです。

社会復帰した場合には、どのようにして食事を摂ったらよいか、仕事内容や勤務時間などの条件を加味した上で検討します。

食事内容については、入院中の献立を参考にしつつ、栄養価が高く消化のよいものにしましょう。

※ダンピング症候群とは?
食事開始後、手術によって形態・機能が変化した消化管を食べ物が通過することによって起こるものです。
食後30分前後で起こる早期症状と、食後2〜3時間に起こる晩期症状とがあります。
早期症状は、高張な食物の流入により、循環血漿量の減少と末梢血液量の増加が起こり、顔面が紅くなる、発汗、腹痛、嘔吐、頻脈などの症状を起こします。
晩期症状は、手術によって胃の貯留機能が低下・喪失することにより、大量の食べ物が急激に十二指腸や空腸に送られ、ブドウ糖の急激な吸収に よって高血糖となり、これにインスリンが過剰に分泌されて低血糖症状を起こします。




胃全摘後の貧血

胃切除後は胃酸の減少により鉄分とビタミンB12の吸収障害が起こり、赤血球の合成に支障をきたし、貧血になります。

胃切除後貧血は、手術後約3年以上経過してから起こることが多いと言われています。

そのため、手術後早期から鉄分やビタミンB12製剤、葉酸を投与することである程度予防が可能です。

食事で心がけることは、鉄分とビタミンB12を一度に摂取することができるレバーがオススメです。

海藻類も鉄分を多く含みますが、消化・吸収が悪いため胃切除後には適しません。

鉄欠乏性貧血の場合は、鉄剤の投与(内服・注射)を行います。また、ビタミンCには鉄分吸収促進作用があるので、一緒に摂取すると良いでしょう。

ビタミンB12欠乏性貧血の場合は、一般的に注射での補給になります。

胃全摘後の生活での注意点

食生活の再調整を行うことと、予測される合併症を知り、予防的な行動をとることが大切です。

食行動を中心とした生活の再調整が必要になるので、自分の体の状態をしっかりと把握しましょう。

また、ダンピング症状は自律神経との関わりも大きいため、精神面のコントロールも重要になります。

症状の現れ方には個人差があるので、何を食べた時にどのような症状がでたか把握しておくと良いでしょう。

ガンの手術の場合精神的ダメージも大きいですが、“ 症状は現れるもの ”として捉えていくと良いです。

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